後悔と宝物と感謝 by.立佳
先日、演出家・蜷川幸雄さんが80歳で亡くなりました。
私は蜷川さんの演出する舞台が大好きでした。
あの独特の世界観を目の当たりにしている瞬間の感覚は、他のお芝居を見ているときにはなかなか感じられないものでした。
私が蜷川さんの演出された舞台をはじめて見たのは
2014年の
「Bunkamura25周年記念 皆既食~Total Eclipse~」
でした。
天才詩人のアルチュール・ランボーと、同じく詩人のポール・ヴェルレーヌの不思議な関係を描いた作品。
凄く衝撃的で、心が打たれました。
驚いたのはその後、その舞台の最後に流れていた曲を探して聴いたのですが、聴いた瞬間に、1度しか見ていなかったその舞台の
情景、役者の声、そして匂いまでもを
思い出したのです。
あの時の感覚は忘れられません。
その後は、以前にもブログに書かせていただいた
蜷川幸雄80周年記念作品 ニナガワ☓シェイクスピア レジェンド第2弾『ハムレット』
を観劇しました。
結局、お金の都合などで、生で見に行けたのはこの2作品だけです。
悲報をニュースで知ってから、
もっとたくさん見ておけば良かったな
NINAGWAマクベス見たかったな、
ヴェローナの二紳士見たかったな
海辺のカフカ見たかったな
と後悔しました。
でも、逆に
「皆既食」と「ハムレット」を見られたことは、私にとって宝物だと思います。
この二つの作品に出会い、最高のものが見られた。
本当に素敵な時間をいただけたこと、一ファンとして感謝しています。
有難うございます。
そして、安らかにお眠り下さることを心よりお祈り申し上げます。
大林立佳
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